3月13日 行政裁量の統制③ 裁量の逸脱・濫用――違法となる判断の基準を押さえる

3月13日 行政裁量の統制③ 裁量の逸脱・濫用――違法となる判断の基準を押さえる




3月13日 行政裁量の統制③ 裁量の逸脱・濫用とは


昨日は、役所が「人間」として判断できる自由(裁量)についてお話ししました。でも、自由だからこそ、時には判断を間違えて「大暴走」しちゃうこともあります。そんな時に司法が発動するストッパーが、「逸脱(いつだつ)」「濫用(らんよう)」です!




1. 「逸脱」はあからさまなスピード違反!

「逸脱」とは、法律が決めた「外枠」を物理的にはみ出してしまうことです。



例:法律で「罰金は最大10万円」と決まっているのに、役所が勝手に「お前は反省の色がないから100万円だ!」と命じるケース。

これは言い逃れのできない、明らかな「ルールの枠外」への飛び出し(アウト)です。




2. 「濫用」はタチの悪いあおり運転!

「濫用」は、形の上では法律の枠内に収まっているけれど、「使い道(中身)」がめちゃくちゃな状態です。



例:嫌いなライバル店を営業不能にするために、本来なら「厳重注意」で済むような些細なミスに対して、わざと「1ヶ月の営業停止」を命じるケース。

枠の中にはいても、その判断の動機やバランスが「社会の常識」から外れた危険運転(アウト)とみなされます。




裁判所が「レッドカード」を出す基準

裁判所は、行政の専門性を尊重しつつも、「その判断、あまりにデタラメ(著しく不合理)じゃない?」という視点でチェックしています。



  • 本来考えるべきことを無視した(考慮不尽)

  • 関係ないことを判断材料に入れた(他事考慮)

  • 事実を根本的に勘違いしている

これらが見つかれば、裁量権の濫用として、その処分は取り消されることになります。


📌 今日のまとめ



  • 逸脱: 法律の「枠」を物理的にはみ出すこと。

  • 濫用: 「枠」の中だけど、中身や動機がデタラメなこと。

  • 自由(裁量)とは、あくまで「合理的な範囲内」での自由なのです。