今日からは、行政法の学習において避けては通れない重要テーマ「行政裁量(ぎょうせいさいりょう)」について学んでいきます。
行政裁量とは、一言で言えば「法律がすべてを細かく決めず、行政庁に判断の幅(

公務員にミスがあり、それが違法だと認められても、それだけでお金がもらえるわけではありません。国家賠償法1条のパズルを完成させる最後のピースが、「損害」と「因果関係」です。これらが揃って初めて、賠償の責任が確定します。
ここでいう損害とは、法律によって守られるべき利益が減らされてしまうことです。大きく分けて2種類あります。
「実害」が1円も出ていないのであれば、たとえ役所がどんなにひどいミスをしても、国家賠償を請求することはできません。
因果関係とは、「その違法行為があったからこそ、その損害が発生した」と言える関係のことです。法的には「相当因果関係(そうとういんがかんけい)」という基準が使われます。
考え方: 社会通念上(常識的に考えて)、その行為からその結果が生まれるのが普通だよね、と言えるかどうか。
たとえば、警察の誤認逮捕のショックで心臓発作を起こしたなら因果関係が認められやすいですが、「誤認逮捕されたせいで宝くじを買いそびれ、当選金を逃した!」と言っても、それは「相当な」因果関係とは認められません。
この「損害」と「因果関係」のルールは、一般人同士のトラブル(民法の不法行為)とほぼ同じ考え方をとっています。行政事件だからといって特殊な判断をするのではなく、公平な「損害の分担」という法理に基づいているのです。
📌 今日のまとめ