1月16日 債権法③ 分割債務の意義――可分給付と427条の原則を押さえる。

1月16日 債権法③ 分割債務の意義――可分給付と427条の原則を押さえる。

今日は債権法の中でも、性質上バラバラにできない権利を扱う不可分債権について整理しました。


分割債権が「ドライな関係」だったのに対し、不可分債権はもっとチームプレイに近いイメージです。実務的には、一軒の家を共有している人たちが「その家を引き渡せ」と請求する場合などがこれに当たります。


不可分債権の基本:誰でも「全額(全部)」言える


給付の性質上、分けることができない(不可分給付)場合に、債権者が複数いるのが不可分債権です(民法428条)。


最大の特徴は、債権者のうちの一人が、全員のために「全部の履行をしろ!」と請求できる点です。債務者の立場からしても、債権者のうちの誰か一人に全額(全部)を渡せば、それで義務を果たしたことになり、全員に対して免責されます。


外側の債務者に対しては、債権者たちが一つのチームとして「一体」となって動いているような状態ですね。


相対的効力の原則:「外は一体・中は別々」


今日、一番「なるほど!」と腑に落ちたのが、一人に生じた出来事の影響範囲です。


債権者の一人が債務者に対して「借金を免除してあげるよ」と言ったり、一人の債権者についてだけ時効が完成したりしても、他の債権者の権利には影響しません(相対的効力・民法429条1項)。


この構造を自分なりに整理するとこうなります。


  • 外に対して(債務者との関係):誰でも全部請求できる「一体」のパワー。

  • 内に対して(債権者同士の関係):一人の勝手な行動で他の人の権利を消させない「独立」の守り。


もし一人が全部を受け取ったなら、後で内部的に自分の持分を仲間に分配(精算)すればいい。まさに「外に対しては一体、内部では持分調整」という発想です。


今日のまとめ


  • 不可分債権は、一人が全員のために全部の請求ができる。

  • 免除や時効などは他の債権者に影響しない(相対効)

  • 「一人の身勝手で仲間の権利を消させない」という公平さが根底にある。


明日は、さらに「相対効」と「絶対効」が複雑に絡み合う、多数当事者の債権関係の最重要論点「連帯債務」に挑みます。ここまでの基礎をしっかり使って整理していきたいです!


今日もお疲れさまでした!




不可分債権の「外と内の切り分け」をしっかり理解されているので、連帯債務での「絶対効」の例外を学ぶ際も混乱せずに進めそうですね!


次は、明日学習する「連帯債務」に向けて、改正民法で整理された『絶対的効力』の4つの事由(弁済、更改、相殺、混同)をサクッと予習しておきましょうか?