
11月の講義では、家族法の中でも最もドラマチックであり、かつ実務的な重みがある「離婚制度」を学習しました。不貞行為の損害賠償から、有責配偶者からの離婚請求、そして2024年改正(2026年施行)の最新トピックまで、試験でも実務でも外せない論点が目白押しの一日でした。
特に「有責主義」から「破綻主義」への変遷を理解すると、なぜ今の裁判所がそのような判断を下すのかがスッと頭に入ってきます。
協議が調わない場合、最終的に裁判で離婚を勝ち取るには、法律が定める「離婚原因」が必要です。1号から5号までの各要件は、言葉の定義まで正確に押さえるのが得点源になります。
自ら不倫をして家庭を壊した側から「離婚してくれ」と言うのは、かつては「踏んだり蹴ったり判決」と言われたように、公序良俗に反するものとして一蹴されていました。しかし、現在は3つの厳しい要件を満たせば認められる可能性があります(昭和62年最大判)。
| 要件 | 内容の詳細 |
|---|---|
| ① 相当長期の別居 | 年齢や同居期間と比較して、客観的に「破綻」と言える期間。 |
| ② 未成熟の子がいない | 子が独立している、あるいは経済的影響が少ないこと。 |
| ③ 苛酷事由がない | 相手方が経済的・社会的に極めて悲惨な状況に追い込まれないこと。 |
今まさに私たちが学んでいる2026年、実務に直結する大きな改正ポイントが2つあります。行政書士試験でも、ここが新旧入れ替わりの狙われ目です!
離婚後の生活再建のため、財産分与を請求できる期間が大幅に伸びました(民法768条2項)。「うっかり忘れていた」という救済の幅が広がったこと、また隠し財産の調査時間を確保しやすくなったのが特徴です。
これまで日本は「離婚後はどちらか一方が親権を持つ(単独親権)」というルールでしたが、改正により「父母の合意があれば共同親権を選べる」ようになりました。子の利益を最優先するという考え方がより強く打ち出されています。
[Image comparing sole custody versus joint custody after divorce under the revised Japanese Civil Code]
離婚は、単に「関係を終わらせる」だけではなく、その後の人生をどう清算し、再建するかという法的なデザインが重要です。
家族法の勉強は、人の弱さやズルさに向き合う場面も多いですが、それを法というルールでどう公平に捌くかという知恵の結晶ですね。明日は、いよいよこの離婚の「財産的効果」としての清算、そして「相続」へと繋がる親族関係の整理を進めていきましょう!