3月25日 国家賠償⑤ 違法性の判断――裁量との関係を押さえる

3月25日 国家賠償⑤ 違法性の判断――裁量との関係を押さえる




3月25日 国家賠償⑤ 違法性の判断――裁量との関係を押さえる


公務員が仕事中に起こしたトラブルで、国に責任を負わせるための大きな壁が「違法性」の判断です。単に「結果が気に入らない」だけでは違法とは認められません。では、何をもって「違法」とするのでしょうか?




1. 違法性とは「期待されるルール」を守らなかったこと

国家賠償における違法性は、単なる条文違反だけでなく、「客観的に見て、その職務において尽くすべき義務に違反したか」で判断されます。



  • 法令違反: 明確なルール(法律や規則)を破った場合。

  • 合理性の欠如: 手続きがめちゃくちゃだったり、論理が飛躍しすぎている場合。




2. 「裁量の逸脱・濫用」との深い関係

ここで、以前学んだ「行政裁量」の知識が繋がります!役所に判断の自由(裁量)がある仕事の場合、裁判所は以下のように考えます。



裁量権の逸脱・濫用 = 違法

つまり、考えるべきことを考えなかった(考慮不尽)り、関係ないことを材料にしたり(他事考慮)して、判断の枠を飛び出していれば、それは国家賠償法上の「違法」な行為として認められるのです。




個別の事情を「総合的に」検討する

違法かどうかは、一概に決まるものではありません。その時の緊迫度、予測できた可能性、行政目的の重要性など、具体的事情に応じて個別に検討されます。
「その状況で、平均的な公務員ならどう振る舞うべきだったか?」という、プロとしての誠実さが問われるわけです。


📌 今日のまとめ



  • 違法性: 職務上の義務を尽くさなかったという評価。

  • 裁量がある場合は、逸脱・濫用の有無が最大のチェックポイント。

  • 「結果論」ではなく、判断のプロセスや合理性で決まる!