3月16日 行政裁量の統制⑥ 平等原則と裁量――不合理な差別を防ぐ視点

3月16日 行政裁量の統制⑥ 平等原則と裁量――不合理な差別を防ぐ視点




3月16日 行政裁量の統制⑥ 平等原則と裁量


昨日はやりすぎを禁止する「比例原則」を学びました。今日は、役所の「えこひいき」を許さない、平等原則(びょうどうげんそく)というルールについて解説します!




1. 「同じ」なら「同じ」に扱え!

平等原則とは、簡単に言うと「合理的な理由がない限り、同じようなケースは同じように扱わなければならない」というルールです。
行政に裁量(自由)があるからといって、「Aさんは友達だからおまけして許可、Bさんは嫌いだから不許可」といった扱いは許されません。これは憲法14条の「法の下の平等」からくる、行政法の鉄則です。




2. 裁量があるからこそ「平等」が重要

役所が「どう判断するか」を選べる(裁量がある)場面では、つい担当者の主観が入りがちです。そこで、この平等原則が強力なブレーキになります。



  • 前例との整合性: 過去に同じ状況で許可を出していたなら、今回だけダメにするには相当な理由が必要。

  • 恣意的判断の禁止: 気分や政治的な意図で差別的な扱いをすることは「裁量権の濫用」になる。




「合理的な区別」はOK

もちろん、何から何まで全く同じにしろ、というわけではありません。「状況が違う」のであれば、違う扱いをしても平等原則違反にはなりません。
大切なのは、「なぜ扱いを変えたのか?」を客観的に説明できる合理的な理由があるかどうかです。説明がつかない「格差」が見つかった時、裁判所は「その処分は不当な差別だ!」として取り消すことができます。


📌 今日のまとめ



  • 平等原則: 正当な理由のない「えこひいき」を禁止する。

  • 裁量権の行使は、過去の前例や他人との比較において公平でなければならない。

  • 「同じ状況」なのに扱いが違うなら、それは裁量権の濫用!